黄道12星座
さそり座(Scorpio--スコーピオ)
夏の代表的な星座でS字型の星の列は誰でも容易に見つけることができる。黄道第8星座として古来から重要視された。
ギリシャ神話で有名なのは巨人オリオンとの話だ。「世界で一番強いのは俺だ」と豪語したオリオンの傲慢さに腹を立てた女神ヘラが送った刺客がこのさそりで、オリオンは刺殺された。星になってもオリオンはサソリを恐れ、サソリ座が地平線の下に沈んでから昇ってくるようになったという。

さそり座の星

α星 アンタレス(Antares)
ギリシャ語で「火星に対比するもの」。これはこの星が火星のように真っ赤な色をしている赤色巨星であることと、黄道付近にあり火星が接近して見えることもよくあるのでこのような名前がついたと思われる。
β星 グラフィアス(Graffias)
ギリシャ語の「グラプサイオス」(かに)のこと。古代ギリシャ語ではカニとサソリは同義語だった。
γ星 ブラキウム(Brachium)
ラテン語で「腕」。だが、実際にはさそり座にγ星はない。てんびん座はもともとさそり座の一部だったので一部の星が二重籍になってしまっている。今、この星に比定されているのはて んびん座δ星と言われている。
δ星 ジュバ(Dschubba)
アラビア語で「アル・ジャバハー」(ひたい)から訛ったもの。さそりのひたいにあたるところから。
λ星 シャウラ(Shaula)
さそりの尾の毒針のところにある2つ並んだ星の一つでアラビア語で「アル・シャウラー」(とげ)から。
σ星 アル・ニヤト(Al Niyat)
アラビア語で「心臓の外壁」。さそりの心臓にあたるアンタレスのそばにあるところから。
υ星 レサート(Lesath)
アラビア語の「アル・ラスアー」(さそりの針)から来た名前。