1984年秋冬の映画について。

さて、1984年秋冬にデートの特訓をしていた私。

今回封切日を調べて完全な間違いな作品がわかった。
「霊幻道士」だ。これは1986年4月封切だった。なぜ錯覚したのかわからないが、1986年4月ということは大学2回生だ。たぶん、当時付き合っていたKちゃんと見に行ったのだろう。記憶の中では高校の同級生のTちゃんと見に行ったと思っていた。

さて。残りは。

1984/12/2「ゴーストバスターズ」
1985/2/16「ベストキッド」
1985/3/16「ネバーエンディングストーリー」

日付は封切日。いずれも大ヒットした洋画である。この中で確実に高校の同級生のTちゃんと見にいったものがあるのだが、はっきり覚えていない。覚えているのは映画のあと、一緒に食事したシーンだけだ。でも、おそらく見に行ったのは「ネバーエンディングストーリー」だと思われる。理由は後述する。

デートの特訓の相手はバイトしていたマクドで知り合った女子大生のお姉さま方だった。バイト先は女子高生は多かったが、男子高校生はあまりいなくて、けっこうかわいがられていたのだ。僕が推薦で大学に行くこと、京都で一人暮らしをすること、ちゃんとデートしたことがないから特訓してほしいことなどを言うと、お姉さま方は気軽にOKしてくれたのだった。

そんなわけで、「ゴーストバスターズ」と「ベストキッド」はお姉さま方二人だと思う。残念ながらもう、名前が思い出せない(顔は覚えている)。デートといっても上述の理由なので「デートごっこ」のようなもので手もつながない健全なものだった。女の子とツーショットで過ごす場慣れするのが目的なのだから。映画に行く以外にもちょっとお茶するだとか、心斎橋あたりをぷらぷらする、なんていうこともしていたと思う。

そういう一連の訓練を経て、本命へ。同級生だったTちゃんだ。
高校は3年間クラス替えがなかった。そのせいか、あまり学校になじんでいなかった僕はバイトに注力していた。それでも気になる子は出てくる。僕は2年くらいずっとTちゃんのことを気にしていた。

彼女はクラスでは地味なグループにいた。部活はバスケだったが途中で辞めていて、そのことをコンプレックスに思っていたようだ。柔らかくウエーブしたセミロングの黒髪、少し垂れ目。舌足らずな声。背はわりとあるほうで痩身だった。3年間で彼女が彼氏を作ったという話は聞こえてこなかった。僕が知っているだけで2人の同級生が彼女にアタックして玉砕しているのは知っている。大人しくて奥手な印象をずっと持っていた。

彼女は西宮にある女子大志望だった。だから入試が終わって落ち着いたころに電話した。「もうすぐ京都に行ってしまうから、会ってくれないかな」
勇気をひねり出してダメ元で電話した時のことは今でも覚えている。
彼女はあっさりと「いいよ」と言ってくれた。

上述のとおり、映画の内容は覚えているけれど、あまりの緊張で彼女と一緒にいたシーンがまるで思い出せない。そのあと、二人で入ったレストランで食事したときのことはおぼろげに覚えている。


ファーストデートについての一考察その2

前回の投稿へのリプライで衝撃的事実が発覚した。
私が初デートで見た映画は「メインテーマ」と「愛情物語」だったのだ!! 各種サイトで「愛情物語」のストーリーを読んだが、まるで思い出せない。監督は角川春樹。駄作の匂いがする(笑)
さて、では見たと思っていた「天国に一番近い島」は? これも判明した。「Wの悲劇」との同時上映だったのだ。「Wの悲劇」は見た覚えがある。「メインテーマ」で圧倒的なかわいさだった薬師丸ひろ子に、菊池桃子ファンだった私が一瞬転びかけていたのだ。
それで次作を見に行ったというわけである。アイドル女優だった薬師丸が「処女喪失シーン」を演じるというので当時話題になった。(実際はほぼ真っ暗で、声しか聞こえてこなかったが) 原作はミステリーだが、映画は劇中劇となっており、原作のミステリーを演じる劇団員の成長を描く青春映画になっている。
写真は「メインテーマ」の時。20歳。

yakushimaru

さて、二本立てなのだから、女の子とは見に行っていない。これは一人で見に行ったものだ。この年は実はもう一作品、一人で見に行ったのが確実なものがある。7月21日封切の「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」。テレビで放映されてポスト・ガンダムの第一候補だった作品だ。映画はテレビ版とはややストーリーが異なるが、今でも名作のひとつとして数えられている。夏休み中に一人で見に行ったと記憶している。確か映画帰りにアニメイトにも寄ったと思う。(妙なところで細かいことを覚えている)

macros

1984年はアニメにとってエポックメイキングイヤーだった。2月に「うる星やつら ビューティフル・ドリーマー」が公開された。今や世界にその名を轟かせている押井守監督作品である。2作目だった本作で押井はその作家性をフルに発揮して出世作となった。そして、3月には「風の谷のナウシカ」。この作品についてはもはや語らなくてもよいだろう。
話を元に戻す。
どうして私は「メインテーマ」と「天国に一番近い島」が二本立てだと錯覚したのだろう。おそらくこの二つはどちらも南国が舞台になっているからだと思う。「メインテーマ」は全国を巡るがラストは沖縄の万座ビーチだ。「天国に一番近い島」はニューカレドニアが舞台になっている。それまであまり知名度がなかったのだが、この映画で急上昇した。南国フリークだった私がこの両者を組みにして記憶していたのだと思う。
さて。1984年9月から半年間で見たと思う映画、残りは以下のとおり。
「ゴーストバスターズ」「ベストキッド」「ネバーエンディングストーリー」「霊幻道士」
以下、続報を待て。