映画のハシゴ。
あまりないことというか、生まれてはじめてかもしれない映画のハシゴとなりました。
朝一番、10時から「SPEC 結 爻の編」。
ネタばれはありません。
というのも、ストーリー展開が速すぎて、頭の中で整理しきれておらず、よくわかっていないからです(笑)
おそらく、なんですが、「SPEC 零」を見ていないとよくわからない部分があります。私がそうだから(笑) 録画はしてあるので見るか……。シリーズ最初の物語を最後に見ることになるとは……。
さて、ハシゴになるのは今朝になって決まりました。
いろいろ奥さんと話し合って、私が「SPEC」を見たあと合流して三人で「かぐや姫の物語」を見ることに。
ツイッター上では「大人向け」という評もあって、娘を連れていくのもどうかと思ったのですが、時間もせまっていたのでそのまま出ました。
さて、{SPEC」が終わって、携帯の電源を入れると、「そちらに向かったのでロビーにいて」というメールが入っていたので、そのまま待っているとほどなく奥さん&娘合流。
「かぐや姫の物語」はご存じの話なんですが、原作にはない、「なぜかぐや姫は地球に降り立ったのか」「なぜ帰らなければならなくなったのか」という部分を脚色しています。
そして、そのストーリーを補強するために原作ではほんの少ししか触れられていない幼少の時期の話が長く取られており、そのためか全部で127分という大部の作品となりました。
5歳児には無理でした(笑)
というか、最初から「どうして?」を連発するので、奥さんと娘ははじっこの席へ移動。明日が映画の日のためか、劇場自体はガラガラ(SPECも)だったためそこは助かりました。
さて、ネタばれもなにも、最後を知らない事はいないと思うので、ネタばれありで書きます。映画のキャッチコピーである「かぐや姫の罪と罰」というテーマなのですが、それは映画本篇には明確に描かれていません。パンフレットにずばり高畑監督によって書かれていたのですが、本編ではよくわかりませんでした。そこは描写不足だったと思います。
映画のラスト、かぐや姫が月へ帰るシーンなのですが、どう見ても月からやってきたのが仏様でした。これだと仏様が悪者になってしまいます(笑)
でも、このシーンで少なくない子供の観客が泣いていました。
娘も最後のシーンは泣いていて、映画が終わって近寄ると抱っこを要求でした。
「なぜかぐや姫は地球に降り立ったのか」
「なぜ帰らなければならなくなったのか」
月の王の娘であるかぐや姫は、地球から戻ってきた女(羽衣伝説の女)から地球の話を聞いて興味を持つ。清浄だが色彩のない月と違い、地球にはさまざまな生きとし生けるものたち、鮮やかな色彩がある。しかし、悲しみや苦しみ、穢れもあると。
ところが、帰還した人間の記憶を蘇らせることは重大な罪であり、その罰としてかぐや姫は地上に降ろされることとなった。穢れた地球上で、自らそのそれを体験すべしとのことで。しかし、地球に行きたかった姫はそれをいさんで受け入れる。
逆にそれを憂慮した王は条件をつける。
・地球では地球人として生まれる
・月での記憶は消える
・不自由な暮らしにならぬよう仕送りをする
・身の危険があれば、最少限そこから抜けださせてやる
にも、かかわらず「帰りたい」「死んでしまいたい」「ここにいたくない」と思ったならば、姫が地上を「穢れたもの」と認識し認めたとして罪のあがないが終わったと認め、ただちに迎えを出すこと。そして、姫はその時点でこれらの記憶を呼び起させられること。
これらが高畑監督が50年以上も前に東映動画に入社したときに考えていた構想だったのだそうです。さまざまな曲折を経て、8年の歳月をかけてこの映画は完成しました。
資金を出した日本テレビの氏家氏は亡くなり、メインキャストの一人である翁の声優である地井武夫も亡くなりました。
しかし、日本のアニメの広さを実感させる作品になったと思います。