あの構造物はなに?(解決編)

少し前の日記で書いた、大阪環状線にあった謎の未成高架ですが、わかりました!!

廃線、廃道、廃橋に未成線の探索を行って報告する、老舗サイト「山さ行かねが」。
作者の平沼さんはローソンに勤めながら趣味でこのサイトをやっていたのですが、アクセス数が増え、本を出し、DVDも出すというところまで活動を広げ。ついに専門ライターとして独立したという人。秋田から上京して精力的に活動しています。

このサイトの掲示板に尋ねてみることにしました。
未成橋や未成道が好きな人が見ている可能性が高いと思ったからです。

私の記憶にあるのは……

・環状線の内側
・寺田町から新今宮の間
・高架用の柱

ということだったのですが、すぐに返事がきました。

関西線の乗越高架でしょうか?
今宮駅の北側に奈良方面行の旧ホームが長年放置され、その天王寺側延長上に環状線の未成高架橋がありました。
確か、90年代の今宮駅高架工事に取り込まれる形で消滅しました。
あの辺り、かなり変わりましたからわかりにくくなっているんですよね。

この情報をもとに、急いで国土地理院のサイトへ行って1975年の航空写真を見てみると。

03解決

右下のが未成高架と思われるものです。

左上の赤い部分のうち、左側、築堤に隠れるようにあるのが、関西本線の旧ホーム。
長年放置されていたのは私も覚えていました。その右側にある一列の部分も路盤に見えます。もしかしたら倉庫の屋根かもしれませんが、傾斜がついていない。

水色の部分は関西本線の当時の今宮駅でした。このころはまだ環状線に今宮駅はありません。

記憶では桁が載っていないと思ってたのですが、この写真を見て思い出しました。
高架が途中でぷっつりと途切れている姿を。

形が「イカの耳」(注)に似ているのでわかりました。
なぜか「イカの耳」に異常反応するんですよね、私。
もしかしたら幼いころの、この記憶のせいかもしれません。

すっきりしましたー!!

(注)
「イカの耳」とは……首都高などの高速道路で、後で簡単に路線がつなげられるように前もって作られている拡張スペースのこと。形状から俗に「イカの耳」と呼ばれる。
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あの構造物はなに?

以前も書いた記憶があるのだけど、小学生のころ、毎月大正区のおばあちゃんの家(父の実家)に遊びに行っていた。
鶴橋で環状線に乗り換えて、天王寺経由で。

そのときに車窓から見えていた不思議な構造物だ。
覚えているのをどう説明したらいいかわからないけれど、おそらく高架用の太い柱だと思う。
それが環状線の線路近くにいくつか立ち並んでいた。
子供心に、新しい線路ができると思ってたんだけど、環状線の線路はたぶんそのまま。

それで昔の地図を眺めていて気づいた。

もしかしたら、これなのかな?

1963年の寺田町~天王寺間

1963

1975年の寺田町~天王寺間

1975

小学校低学年時代だと、1972から1975年の間。
この間に線路を大きくまたぐバイパスが作られてることがわかる。
調べてみると名称は「天王寺バイパス」。竣工は1970年。

あれ……ということは小学校に上がる前にはもう完成してたわけだから、私が見ていた未成の柱ではないのか……。

それを踏まえて1975年の写真を見てみると、2つ怪しいものが写っている。
回りのビルの影からして、けっこうな高さの柱のようなものが2つ。

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今の航空写真を確認してもそれらしいものはない。

2015

今の航空写真を確認してもそれらしいものはない。

やはり、取り壊されたのか。
だったら、そもそもなぜ作られたのか。

調査したいんだけど、どこから手を付けていいのやら。
国鉄の過去の計画書あたりがヒントになるのかな。