宇宙戦艦ヤマト2199 第7章

最終章です。最初に第26話の尺が短くなっていることについてのお詫びがありました。

イスカンダルとガミラスがあるサレザー恒星系の第5惑星、エピドラ空域にワープアウトしたヤマトに向かって、強大なビームが放たれていた。

それはガミラスが開発した「波動砲」だった。直撃したエピドラは崩壊していくが、ヤマトは間一髪無事。

スターシャは波動エネルギーを武器に転用したことをデスラーに抗議するが、「では、あのテロン人にも抗議するがいい」と意に返さない。

ヤマトは「波動砲といえど、亜光速で進むものを狙撃はできない」と沖田は考え、一気に内惑星系へ突撃。ギムレー率いる空母部隊は航空隊にまかせて、ガミラス本星の帝都バレラスに突撃するヤマト。メルダが道案内をし、デスラー総統府を襲おうとしていた。追いすがる敵駆逐艦を狙撃しつつ、波動防壁を艦首に展開して総統府の建物に突っ込むヤマト。

しかし、そこからデスラーが乗ったコアシップが離脱。その中には雪も乗っていた。

大多数の閣僚や国民を見捨ててデスラーはイスカンダルとガミラスのL1宙域に建造していた人工都市、第2バレラスへ移動しつつ、遠隔操作でその一部を分離してバレラスに落下させようとしていた。

お飾りとされていた副総統・ヒスは最後まで市民の救出に奔走する。総統府に突き刺さったままのヤマトは、落下してくる第2バレラスの一部を狙撃できる位置にあり、波動砲でこれを撃砕した。

「ヤマトは我々を救ってくれたのか……」とヒス。

しかし、今度はデスラー砲がヤマトを狙う。しかし、その源、波動コア制御室には雪が侵入し暴走させる準備をしていた。護衛のザルツ人が銃を向け、雪をエアロックから外へ放出、そののち、デスラー砲発射のタイミングでコアを暴走させた結果、第2バレラスは爆発、崩壊した。
宇宙をさまよう雪を古代が見つけ助け出す。

イスカンダルについたヤマトだが、スターシャは「コスモリバースシステム」を渡すことを再検討するという。波動エネルギーを武器に使ったことを重く見たのだ。
ユリーシャが「あれは身を守るために作ったもの」と説得したものの、もう一つ、重大な理由があった。

数日後、スターシャはコスモリバースシステムを渡しにきた。このシステムは進化した生命体が住む惑星が秘めた記憶を解放して回復させるものであり、その想いがつまった「エレメント」が必要であるという。そして、それこそがヤマトであり、ヤマト自体がイスカンダルまで来なければならなかった理由だった。ヤマトはコスモリバースシステムに改造される。波動砲口は「地球イスカンダル和親条約」によって封印された。
スターシャは古代を連れて墓地にくる。そこで驚くべき墓標を見た。
「古代守」と記されていたのだ。

古代ほかユキカゼの乗員数名は捕虜として連行されていたのだが、イスカンダルに事故で墜落、スターシャがなんとか保護したものの、戦傷と病のため亡くなったという。
ヤマト乗員と弟に対してのメッセージを聞くクルー。

ヤマトは出港、途中遭難していたセレステラを救助してバラン宙域にまで進出していた。バラン星のエネルギープラントが破壊されていたが、銀河側のゲートは稼働状態になっていた。
実はこれはゲール艦隊がデスラーの指示でエネルギー供給していたもの。
そうと知らず、ヤマトは亜空間に突入。そして、デスラーの待ち伏せに会う。

デスラーはヤマトに強行接舷し、機械化兵を送りこませてヤマト艦内を制圧にかかる。
デスラー自身も艦内に入る。機械化兵に救助されたセレステラはうれしさのあまり精神感応波をデスラーに浴びせてしまい、デスラーに撃たれる。セレステラもデスラーの肩を撃ち自殺しようとする。それを辞めさせようとした雪がデスラーの護衛に撃たれ意識不明の重体となってしまう。

オルタのデータからウイルスを組んでいた真田は、ガミラスの機械化兵ほ無力化。形成が逆転したためデスラーは撤収し、ビーム砲で狙撃するが亜空間では無効だったため、デスラー砲を使おうとする。しかし、その前にヤマトから実体弾を無数に打ち込まれてデウスーラIIは撃沈された。
雪はユリーシャが入っていたカプセルに入れたられたが絶命。古代は悲しみに沈むがクルーには伏せておいてほしいという。
艦内ではクルーの結婚パーティーも開かれていたが、そこを抜け、雪の亡骸を抱き締めつつ想い出を語る古代。その姿を見て古代守の魂の記憶がコスモリバースシステムを作動させた。雪は生き返ったが、もうコスモリバースシステムは起動しなくなってしまった。
このシステムを作動させる鍵は、星を元に戻したいという強い意志の記憶であり、それは古代守のものだった。スターシャが渡したくなかったのはこれだったのだ。
地球に戻ってきたヤマト。沖田艦長は「地球か……なにもかもみな懐かしい」とつぶやいて息絶えた。

その瞬間、コスモリバースシステムが再起動、ヤマトは2199年12月8日に地球に帰還し、元の青い姿に戻った。

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最後の最後まで話がひっくり返りまくって面白かったです。
ガミラス本星が滅亡することはなく、イスカンダルでクルーの一部が反乱することもありません。

宇宙に漂う雪を古代が見つけるシーンは「機動戦士ガンダムF91」のラストシーンにそっくりだとは思いましたが(笑)

また、軌道上にある構造物を惑星に落下させるのは規模の差があるとはいえ、これは「コロニー落とし」なわけで、なかなかニヤリとさせます。

イスカンダルの情景はFF7に出てくる情景を思い出させます。

コスモリバースシステムの設定はかなりスピリチュアルなものとなっていますが、「進んだ科学技術は魔術に見える」というアーサー・クラークの言葉を真田に言わせて、強引に正当化しようとしていました(笑)

亜空間ゲートを破壊したため、帰りはどうするんだと思っていたのですが、それについての説明はなく、いきなりバラン星に到着していました。通常ワープでたどり着いたんでしょうか。それともイスカンダルでもっと強力な波動エンジンに入れ替えたとか。ゲール率いる艦隊と鉢合わせもせず(ゲール自身はバラン宙域に戻っていた)、着いたところは詰めが甘い気がします。

まあ、それでも全体的に素晴らしいクオリティのリメイクだと感じました。


お誕生日会と「終戦のエンペラー」

火曜は娘の5歳の誕生日なので、私と奥さんはお休み。
3人で保育園へ。その後、近場で私と奥さんだけ朝食食べて10時に改めて保育園。

10時から「8月のお誕生日会」開催で、8月生まれの子供を持っている保護者は招待されるのです。

2歳から5歳になった7人が手作りの冠をかぶって上座に着席。

Happy Birthdayの合唱、1人ずつ名前を聞きインタビュー。
名前の他は「好きな食べ物は?」などもう1つ質問していましたが、5歳児の娘は「大きくなったら何になりたい?」の質問に「CA」と即答して先生を絶句させていました。他の子は「プリキュア」とか言ってるのに、あまりに現実的な答えを言ったので絶句しちゃったんだと思うんですけど(笑)

30分ほどで会は終わり親は撤収。娘はそのまま預けます。
やはり自分の誕生日だから、友達と昼食食べたり遊んだりしたかったようなので。

我々は映画「終戦のエンペラー」を見にセンター北へ移動。

映画は終戦直後、昭和天皇の戦争責任を調べる特命を帯びたフェラーズ准将(実在の人)が日本政府上層部の人間を調べていくストーリーだが、以前、恋愛関係にあった日本人女性の消息も尋ねるという2つのストーリーがからみあっています。

作中で、近衛文麿が「日本は西洋列強と同じことをしたのに、どうして日本だけが罰せられるのだ」と主張しているところが心に残りましたね。例えば、「日本はフィリピンをアメリカから奪った。しかし、そのアメリカはスペインから奪った。アメリカは罰せられたのか?」というところとか。

作品の出来としてはまずまず。ヒロインは空襲で死んでおり、フェラーズは「天皇は戦争開始の責任は不明だが、戦争終結のために強い力があった」と結論ずけ、マッカーサー(トミー・リー・ジョーンズ)は、実際に昭和天皇と会って、その人柄に触れて、天皇を戦犯リストから外し、日本の民主化に天皇の力を使おうと考える流れになっています。これはほぼ史実通り。

映画の最後に登場人物のその後が簡単に紹介されるのですが、フェラーズ准将は「アイゼンハワー大統領により大佐に降格」と紹介されていたので、いったいどうしてなんだろうと思いまして調べました。彼はマッカーサーの腹心であり、マッカーサーとアイゼンハワーはそんなに仲が良いとは思えなかったからです。

調べてみると、戦後米軍の縮小化政策の一環で戦時特進していた将官250名が降格されたときに大佐に戻りましたが、1947年に退役するときに昇進して准将として退役したということです。

日本の役所でも定年退職1日前に昇進させて、退職金や年金はその職位で……という慣習があるようですが、まあ、彼は実際に准将としての職務をやっていたわけでこのくらいはいいかななんて思いましたが。

(つづく)