ドメル将軍は叙勲と上級大将昇進のため、ガミラスの首都、バレラスに召還される。
その席上、デスラーから直接、ヤマト討伐を命じられた。
久しぶりの帝都、墓参りにいくと妻がいた。
二人の間に子供はいたが夭折していたようだ。
秘密警察が不満分子をどんどん摘発し、収容所惑星へ送り込んでいく、その様子を見て、「バレラスも変わった」という。ディッツ司令やタランも同様のようだ。
ガミラスも一枚岩ではないようだ。
ヤマト艦内では先の「地球が先制攻撃をした」というメルダの言葉をめぐってクルーが動揺していた。直接メルダと接した古代は「彼女は信じられるのではないか」と心の底で思うが、父をガミラスの「先制攻撃」で失くした島は反発し、沖田に一喝され罰として艦内の掃除当番を命じられる。
新見は藪から情報を仕入れて、なにか企てようとしているようだ。
島と古代はお互いの立場を考え和解した。そのとき、急な攻撃が襲いかかる。
(つづく)
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旧作ではガミラスの政治体制や、その内実はほとんど描かれていませんでしたが、リメイクでは非常に生臭い感じで、権力闘争の内実が描かれています。
そして、ヤマト艦内でも考え方の違いによって一部のクルーが何かを企てようとしているよう。
この回はリメイク版の完全オリジナル。
日本のアニメーションの30年の進化と深化が垣間見える回というべきでしょう。
クライマックスに近づいてきた。
今回、4話のうち、前半2話は、「七色星団」での決戦。
ストーリーはほぼ旧作と同じ。
ただ、前回でバラン星にあるスターゲートを破壊したため、バランに集結していたガミラスの基幹部隊は通常ワープで戻ってくるしかなく、それは3か月かかるので、ドメルが率いるはドック入りしていた老朽艦に、老兵と新兵からなる部隊。それでも士気は高く、ヤマトを追い詰める。ドリルミサイルは「小惑星を破壊して資源とするための、工兵が使う機材」を武器に転用した、という設定。
そして、旧作にないのは、ヤマト艦内にいる、ユリーシャを拉致すること。
ところが、拉致されたのは森雪だった。そのとき、敵に狙撃された星名を見た岬(中身は憑依したユリーシャ)がその衝撃で自我を取り戻し、ユリーシャも目覚める。
拉致された森は、近くにある収容所惑星に。そこで別の船に乗り換えるためだが、おりしもヤマトも修復資源を求めて々惑星に近づき、古代が偵察任務を帯びて出発。しかし、ユリーシャも同乗してしまい、コンテナには七色星団での攻撃で独房が壊れ、拘束されていた伊東と藪もコンテナの中に潜んでいた。
偵察行動で伊藤と藪が騒動を起こして、偵察機が不時着、そして捕えられてしまう。
しかし、このとき、ガミラス反体制派がこの収容所に武器を差し入れ暴動を起こさせた。捕えられていたディッツ航宙指令をリーダーに、収容所惑星を制圧。その騒ぎの中で伊藤は死に、藪は反体制派の中で取り残される。そして、古代はユリーシャから連れ去られた雪の行き先はガミラス本星であり、その隣に浮かぶのがイスカンダルだという衝撃的事実を告げられる。
ディッツと会見したヤマト首脳部だったが、すぐに協力する、ということはできなかった。しかし、連絡員としてディッツの娘であるメルダを派遣し、別の収容所惑星を解放するため去って行った。
さて、デスラーがユリーシャ(本当は雪)をさらった理由とは何か。
それはガミラスとイスカンダルの「大統合」のためだった。
ヤマトは最後の大規模ワープを行い、イスカンダルとガミラスがあるサンザー星系に突入する。
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前にガミラスはどうしてイスカンダルを侵略しなかったのか、という日記を書きましたが、本作ではガミラス人はイスカンダル人を崇拝しており、王族にあたるユリーシャに対しては膝まずいて応対するなどしていた。デスラーでさえ、民衆向けの演説の際、「ユリーシャ様」と尊称をつけていたので、そういう理由からもともと戦争をする対象ではなかったのでしょう。
旧作では七色星団のラストでドメルが自爆し、第三艦橋が消滅した事件がありましたが、今作では「ギリギリで波動防壁が作動して」第三艦橋は健在でした。
次回が最終章。8月24日公開。