電波ジャックいろいろ


公共の電波帯に同じ周波数の電波を発射して乗っ取ることを「電波ジャック」と言う。

プロパガンダ放送など、冷戦時には普通に情報戦としてやられていたが、今回はそれとは違うもの。

1.マックス・ヘッドルーム事件

1987年11月22日、シカゴのWTTWでドラマを放送中に電波ジャックが行われた。
イギリスのCGキャラクターである「マックス・ヘッドルーム」の仮面をかぶった人物が登場し、車庫のような空間の中で意味不明の言葉を喋りつづけ、映像の後半では尻を出して女性らしき人物にムチで叩かせる、という映像が流された。
犯人不明。そのときの映像はこちら。

2.チェコの核攻撃映像

2007年6月17日に、チェコ国営テレビが電波ジャックされた。
クルコノシェ山脈の美しい映像を流している情報カメラの中に、白いせん光とそのあとのキノコ雲が現れ、その後映像が途切れるという、まるで核戦争が勃発したような映像だった。
犯人はアーティスト集団のZtohovenで、実刑判決を受けた。

3.キャプテン・ミッドナイト事件

1986年4月26日、アメリカのケーブルテレビ局HBOで映画放送中に電波ジャックされた。
キャプテン・ミッドナイトと名乗る人物から以下のようなメッセージが流された。

GOODEVENING HBO
FROM CAPTAIN MIDNIGHT
$12.95/MONTH ?
NO WAY !
[SHOWTIME/MOVIE CHANNEL BEWARE!]

HBOの料金に対する不満と競合CATVをすすめる内容で、犯人は匿名の通報者により逮捕された。(2分過ぎから)

4.ギリオン事件

1977年11月、イギリスのサザン・テレビジョンがITVニュースを放送中に「銀河系協会の代表である”ギリオン”」を名乗る人物からの演説が流された。犯人は不明。

5.幼児番組中にポルノ映画

2007年5月1日、ニュージャージー州リンクロフト一帯でケーブルテレビのコムキャストが配信していたディズニーチャンネルの幼児向け番組「おたすけマニー」を放映中、ハードコアポルノが流れるという事故が起こった。原因不明。

その2年後の2009年2月1日、アリゾナ州ツーソンでやはりコムキャストが配信していたスーパーボウルの途中に、ポルノ映像が流れるという事故が起こった。こちらも原因不明。