なぜ英語で11と12だけが異質なのか。


英語で数字を習ったときに「あれ?」と思ったことはないですか。

13から以降は、なんとなく元の一ケタ数字からの派生だとわかりますが、11と12だけが異質です。

なんとなくわかると思いますが、これは10進法と12進法のせめぎあいの結果です。

ヨーロッパ文明発祥のギリシャのギリシャ語や、汎ヨーロッパ文明を築いた古代ローマ帝国のラテン語は10進法でした。これは両手の指の数から来ています。

しかし、英語が属するゲルマン語圏は12進法でした。
12進法は1年が12か月であるところから生まれており、主に時間単位の世界で使われています。また、12は2、3、4、6で割れることから分割に役立つとして使われるようになっていました。

さて、古代ローマ時代、ゲルマン人の生活圏に古代ローマ帝国が接触・拡大していくにつれ、お互いの考え方や言葉をどう表記するか、という問題が出てきました。

そこで12進法だったゲルマン語圏ではラテン語圏で使われていた10進法の考え方で、11のことを「1と残り」という意味でa leave→eleven
12のことを「2と残り」でtwo leave→twelveと呼ぶようになったということです。