宇宙戦艦ヤマト2199 第8話


太陽圏を脱出したヤマトを追いかけて、冥王星基地を陥落させられたシュルツに特命。
「デスラー魚雷」によるヤマトせん滅作戦をデスラー自身が立案したので、高官たちを招待してヤマトの戦いぶりを観戦するという回。
あの、「下品に笑った高官」を穴へ落とし「ガミラスには下品な男は不要だ」の名セリフもありました。

シリウス星系を航行していたヤマトは最後に地球の姿を超望遠で見ます。
すると、そこには青い地球の姿が。
そう、シリウスは地球から8.8光年離れているため、この姿はは8.8年前、つまりガミラス侵攻前の地球でした。そこからワープして12光年を飛び、グリーゼ581星系に
到達。
これは実際にある星で、ハビタブルゾーン内に惑星が確認されています。

そこで新見情報長が探索チームの編成を沖田に進言しますが却下されます。

実は「イスカンダルへ行く」=「ヤマト計画」の前に、「地球人類が移住できる星を探す」=「イズモ計画」というのがあったという設定が旧作から追加されています。

ヤマト乗員はもともとイズモ計画のために養成されており、ヤマト自体もそのために建造されていたということになっています。旧作だとヤマトがたった1年で作れた、みたいなことになっているため、そのあたりのつじつまを合わせているのです。
この「イズモ計画推進派」は今後もヤマト艦内の伏線となっていきます。

さて、ヤマトが星系内に侵入すると、人為的に高電圧にされた太陽風による壁が構築されていました。その中を進んでいくと、シュルツ艦から発射された「デスラー魚雷」。迎撃すると、その中には「エネルギーを食べて自己増殖するガス生命体」が入っていて、ヤマトを追いかけてきます。

太陽風による壁を避けつつ、逃げるとその出口には主星であるグリーゼ581が。

艦内温度が上がり、乗員は宇宙服を着用して恒星近くまで進むと、恒星の莫大なエネルギーを求めてガス生命体は逆に恒星に焼きつくされてしまいました。
それを見て、シュルツは攻撃を開始。しかもヤマトの目の前には巨大なプロミネンスが噴出。沖田はそのプロミネンスを波動砲で撃てと命じて実行。開いた穴を通ってヤマトは脱出に成功しますが、シュルツ艦は復元した炎に焼かれ撃沈しました。

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旧作ではこの前に「デスラー機雷」を人の手で排除する、という回があありましたが、この話は削られたようです。機械に頼りすぎるガミラスというのを印象づけた回でしたが。また、その前にはアステロイド・ベルトの岩をヤマトにまわりに吸着して防御壁代わりにするという回もありましたが、これも削除されています。

さて、この回の旧作の舞台はオリオン座アルファ星ということになっています。そのまま考えるとベテルギウスなのですが、旧作のヤマトでは「オリオン座の三つ星のアルファ星」という、よくわからない設定になっているので本当の舞台はよくわかりません。
それに比べて、グリーゼ581は最近の科学成果をよく取り込んだ舞台設定と感じました。