「二十歳の原点」、その後。

「二十歳の原点」を読んでいて気になったこと。

これを読む限り、自殺の直接の原因は「中村」氏に振られたことだろうと思う。
たかが失恋と思う人もいるかもしれないが、いろんな要因が重なり合っていて、最後の「一突き」が失恋だったかもしれない。

底辺には自分の未熟さを憂い、理想の自分に向けて葛藤し、学生運動に疲れていた。おそらく偽悪趣味のせいと思うが酒やたばこに走り、必要以上にかわいいと言われることを避けるためだろう、長い髪を切っている。

望まない形で処女喪失は大きな影響を及ぼすものの、下宿の隣人に紹介された「京都国際ホテル」でのビアガーデンのアルバイトで、新しい世界を見出す。
このアルバイトは、きちんとした面接もあり、外国人客を書いてにする場合もあるので、いわゆる良家の子女が多数採用されていたという。

このホテルで高野悦子はまが「鈴木」氏に思いを寄せるが妻子持ちの彼にまったく相手にしなかった。その後、飲みに行くようになった同い年のコック見習いの「中村」氏に対象が移る。そして、肉体関係をもつようになる。その回数はそれほど多くはない。2か月に3度だ(日記には「リレーションという表現で日付が出てくる)。しかし、「中村」氏には別の恋人がいた。そのためいったん決別を決めるものの、想いを断ち切ることができない。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~takanoetsuko/sub1969062301.html

前回紹介したサイトには最後に彼女と話した人の証言がある。この人は同じ「京都国際ホテル」で働いていた人だが、労働組合関係の運動していたため、高野とは旧知だった。だが、それほど親しくはなかったという。

日記の最後は6月23日午前2時30分で終わっており、6月24日午前2時36分、下宿近くの山陰線の貨物電車に轢かれて即死した。「飛び込んだ」わけではなく、貨物電車の運転手が彼女の姿を確認したとき、身体を線路に伏せたとのことだ。

つまり、丸1日分の動静がわかっていなかった。

今回、見つけたのは「京都国際ホテル」で高野悦子さんと一緒にアルバイトをしていた元・立命大生の方のブログだ。

http://blog.honyomi.jp/200509/article_21.html

年齢も高野さんと同じである。

ここの記述によると、彼女は23日の午後8時10分ころにはバイトの現場におり、22時のバイト終了後、残り物で「慰労会」が開かれることもあり、このブログ主さんは高野さんがうまそうにタバコを吸っているのをはっきりと記憶されている。

このバイトの慰労会がどのくらいで終わったのか不明だが、最後に会った方は喫茶「アラスカ」で遅い夕食中に、店の前に立っている彼女を見つけて店内に招き入れる。
そのときに彼女に「死にたい」と言われている。喫茶アラスカは「京都国際ホテル」とその男子寮のちょうど中間地点にある店だ。「中村氏」に何度も連絡を取ろうとしている描写は直前の日記に何度も出てきている。
おそらく、彼女は中村氏が立ちまわりそうな店を探していたのではないだろうか。
なんとか会いたくて。そこで偶然、この方と会った。この方も寮住まいだったので、「連れて行って」という彼女を連れて、男子寮まで来るものの中村氏は不在だった。
そこで日付が24日に変わる0時ころにタクシーに乗せて返した、ということになる。

23日 2:30 日記の最後の記述
23日 20:10 バイト先に現れる
23日 21:30 バイト終わり
23日 23:00 下宿を出る
23日 夜  喫茶「アラスカ」で知人に会い「死にたい」と言う。その後、「中村」氏に会いに京都国際ホテル男子寮に一緒に向かうものの、不在。
24日 00:00 タクシーで帰宅させられる。
24日 02:00 「ちょっと出てきます」と下宿を出る
24日 02:36 自殺

最後に身につけていたのは1週間前に会いに来ていた母にねだって買ってもらったワンピースとヒールの高い靴。彼女はいつもラフな姿だったから、「ワンピース姿は珍しい」と最後に会った方は言っている。もしかしたら、少しでもかわいく、美しく着飾った姿を「中村」氏に見てほしかったのかもしれない。

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2年後、「二十歳の原点」が出版され大ベストセラーとなり、翌年には映画化された。
ここまで明瞭に書かれていたら、関係者は誰が誰だかわかるだろう(家族は実名、それ以外は仮名になっている)

おそらく自殺の引き金になった「中村」氏は大変なプレッシャーに遭われたと思う……と考えていたのだが、このブログのコメント欄に「中村氏は事件の7~8年後に病没した」という衝撃的な書き込みがあった。事件当時20歳だから30前で亡くなったことになる。


ゴキ出現/トイレ詰まり

昨夜、皿洗いをしていて、前に洗って伏せてあったお椀をもう一度洗おうと(なぜそう思ったのかは覚えていない)、手に取った瞬間、どこからかゴキが出現しシンク内に。

この家にはゴキはいなかった。新築で入っていらいイレギュラーで出現したことはあってもその場で仕留めていた。だけど、1か月ほど前、子供のゴキらしきものを見たので、ゴキジェットと仕掛けを買って置いていた。

今回出現したのは明らかに成虫。しとめねばならん。ゴキジェット噴射!!
ほとんど洗い物が終わっていたのが幸いだった。やがてゴキは排水口の中へ。
そこは土曜日に網を換えたばかり。しかし、道産子の奥さんにゴキ耐性がなく、「換えるのムリムリムリムリ」というので、取り替えることに。

まずは確実に仕留めるためやかんで熱湯を沸かし、排水口のふたを取り、ゴキを確認。もう死んでいるようだが、念のため熱湯地獄で処刑。無事換えました。

わずか1か月であんなにデカくなるもんだろうか。もしかしたら外部からの侵入?

奥さんにゴキブリホイホイを買ってくるよう指令。

ゴキは1匹見たら10匹いると思えという。奴らは殲滅しねばならない。
この世から抹殺だ。

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という出来ごとがあり、やれやれと寝ようとしたら、今度は奥さんが「トイレ詰まった」。

なんですと?

これまで詰まったことなんかないので、対処道具もなく、便器からあふれはしていないもののなみなみ状態。トイレから風呂までの道のりに古新聞をしいて養生し、奥さんが洗面器で風呂場へ放流し、普通のホースを使ってゴリゴリしてみたものの直らず。3度水を流しては風呂場へ放流するものの直らず。これは翌日なんとかすることに。

ビール飲んでたのでおしっこしたい……お風呂でしました。