水爆じゃないんじゃない?

原爆と水爆ってひとくくりに言われてるけれど、実はまるで違う。

原爆(原子爆弾)はウランやプルトニウムといった、重元素の崩壊(核分裂)によるエネルギーを利用したもの。

水爆(水素爆弾)は重水素や三重水素を爆縮して核融合によるエネルギーを利用したもの。
だから、メカニズムはまるで違う。

水爆はその原料である重水素や三重水素を高圧・高熱で急速圧縮させることで、核融合を起こさせる。太陽の中で起きていることを人工的に起こすわけだが、これを起こすために原爆を使う。つまり、水爆は原爆が爆発したあとに起爆する。

しかし、原爆が多量の放射能をまき散らすのと違い、水素の核融合でできるのはヘリウムであり、放射線は出ないのて、「比較的クリーン」と言われる。しか、起爆のための原爆があるので、放射能は発生するわけだが。

そんなわけで、今回の北朝鮮の核実験は、これまで「原爆である」とされてきたものと規模がそれほど変わらない。水爆ならば、相当大きい規模になるはず。

しかも、同時に同程度の衝撃をうまく発生させなと核融合は起こらないため、水爆技術は大変難しい。北朝鮮かそんな技術を持ってるとはとても思えない。もし、あるというなら、起爆用の原爆は弾道ミサイルに積めるほど小型になっていると考えられる。これは真に脅威だ。
「金を出さないと、東京に核ミサイル打ち込むぞ」なんていうことを言いだしかねない。
これは大げさに言ってはいるが、あの国は何をしだすかわからない。高射砲使って処刑するような指導者が君臨する国だから。

今回は中国も経済制裁に乗るだろう。原油を止められたらどうするんだろうか。
人民解放軍が北朝鮮に侵攻する、なんていう事態も考えられるかもしれない。