隆起。
スタンフォード大学のデジタルライブラリーで、日本の古地図が見られるようになった。明治44年に測量し昭和8年に修正した5万分の1の地図だ。
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なぜか京阪神あたりが落ちているが、陸軍が作った地図なので離島は完全に網羅されている。尖閣諸島もばっちりだ。
そこで見たのが硫黄島。
今はほぼすべてが航空自衛隊の基地になっていて、一般人は立ち入り禁止になっているけれど、この頃は神社も学校も寺もある。温泉マークまで。どうやって収入を得ていたのか不思議なんだけど。それよりも気になったのは、今と少し、島の形が違う。
一般的に硫黄島の「三角形」と言われているけれど、今は台形になっている。
昔の地図を見ると硫黄島の西側に北から「監獄岩」「畳岩」という岩礁があることがわかる。ところが、最近の航空写真を見ると硫黄島本島と畳岩がつながっていることがわかる。実は硫黄島は1年で25センチも隆起をし続けている。1945年に米軍が上陸したころからするとすでに17メートルも隆起しているのだ。航空写真で緑色になっている部分がかつての島の輪郭と考えれば、その拡大の大きさがわかると思う。
浅瀬が完全に陸地化しており、畳岩ともつながってしまっている(この火山活動が沖ノ鳥島にもあればなあ……)