準惑星の中国名
太陽系最遠の惑星だった。冥王星。
ラテン語ではPluto。冥界の王の名前が付けられたため、「冥王星」と名付けられた。
同じような感じでウラヌスに天王星、ネプチューンに海王星と名付けられている。
それ以前の太古から認識されていた水星・金星・火星・木星・土星は五行説から取られている。(万物は水、金(金属)、火、木、土の5つで出来ていると考える古代中国思想)
さて。
新しく発見された惑星は日本語に「翻訳」されたわけだが、かりにプルートが最初から惑星とされていなかったら、未だに「冥王星」などという名前は付けられず、「プルート」とされていただろう。
というのも、たとえば最大の小惑星ケレスは今にいたるまで「ケレス(あるいはセレス)」のままである。最近見つかった冥王星より遠いところにある準惑星も「エリス」「マケマケ」「ハウメア」のままだ。
では、中国ではどうなっているのだろう。
水金火木土はもともと中国でつけられた名前を日本が輸入したが、天王星、海王星、冥王星の名前は日本人が考えた名称を中国が輸入して使っている。
では準惑星は?
ケレス 穀神星
マケマケ 烏神星
ハウメア 妊神星
エリス 閻神星
こんな感じで中国名で漢字の名前が付けられている。
各準惑星はそれぞれ神話から名前が取られている。
たとえばケレスはローマ神話のケーレスから名前を取られている。大地の女神であり、穀物の収穫を司ると考えられていたため、「穀神星」とつけられたのだろう。
このような感じで小惑星にも漢字の名前が付けられている。
たとえば、2番めに大きい小惑星パラスは「智神星」、次に大きいジュノーは「婚神星」という感じ。ちなみに小惑星ではなくて、中国語では「小行星」と呼ぶ。
それでは、各惑星の衛星はどうなっているかというと、こちらは固有名詞をつけられていない。
火衛一(火星の第一衛星、フォボス)、木衛一(木星の第一衛星で、イオのこと)、土衛六(土星の第六衛星、トリトン)のように表記する。