アメリカ大統領選挙。

事前の予測はなんだったのだろう。
アメリカ人はそれほど現状に不満を持っているんだろうか。

アメリカが内向きになると世界が不安定になる。
モンロー宣言(北南米への他国への介入を認めない代わりに、アメリカも米大陸以外への介入はしない)の影響下で、ヨーロッパは大戦に突入していった。

トランプは「アメリカは世界の警察官にはなれない」として、各地から米軍を撤収しようとしている。米軍の駐屯が国益なのに。言葉だけで想像すると日本に駐留している米軍は撤収することになる。これまでアメリカの核の傘の下で安全保障されていた日本。以前はロシア、そして今は北朝鮮や中国。
米軍の抑止力がなくなれは、当然それを埋めるために自前で軍備を増強しなければならなくなり、その結果経済は苦しくなっていく。

トランプは「日本や韓国は核武装すればよい」とまで言っている。日本の技術力ならICBMに核弾頭を乗せることなど朝飯前だろう。

しかし、それでいいのだろうか。

いや、変革におびえるだけで、実はこれがあるべき方向へ進む流れなんだろうか。

かつてレーガンが大統領になったとき。

ソ連を悪の帝国と呼び、宇宙にまで軍拡を推し進めたスターウォーズ計画などでタカ派の彼が当選したとき、核戦争の危機が叫ばれたが、結局彼は偉大な大統領の名前に名を連ねることとなった。スターウォーズ計画に対応したソ連の軍事支出は経済を疲弊させ、のちのソ連崩壊の遠因になったという。

願わくば、トランプが意外によい指導者としての資質を持っていることを願うばかりだ。