また太陽系外惑星の発見

ちょっとネタ的には遅くなりましたが自分的にまとめておきたいと思います。

22光年離れた場所にあるグリーゼ667に地球型惑星が確認されました。

以前書いた「グリーゼ581」とは別の星系です。
グリーゼ581が単独の星であるのに対して、このグリーゼ667は3重連星になっています。

※そもそもこの「グリーゼ」っていうのは何かというと、ドイツの天文学者、ヴィルヘルム・グリーゼの名前からです。この人は地球に比較的近い恒星(20バーセク以内)956個のカタログを作り、その一つ一つに番号をふりました。そのため「グリーゼ●●●」という表記が地球近傍の恒星系には多いのです。

さて、グリーゼ667は三重連星といいましたが、まず667Aは太陽の73%の質量を持つ恒星で、667Bは太陽の69%の質量を持つ恒星です。つまりBはAの95%くらいの質量があります。

この二つはお互いをぐるぐる回っています。その距離は12.9AU。太陽-土星が9AU、太陽-天王星が19AUですから、Aが太陽の位置にあるとすると、Bは土星と天王星の間、土星よりの場所にあることになります。それで、大きさがほとんど同じなので、お互いを回っています。

この外側に667Cが巡っています。こちらはかなり小さく、太陽の37%しかありません。この小さな赤い星は中心部のA/Bのペアから56AU~216AU離れるかなり楕円軌道をめぐっています。

そして、この小さな太陽667Cの周りに少なくとも6つの地球型惑星が存在し、うち3つがハビタブルゾーンにあるというのです。A/Bからはかなり離れているので、明るくは見えるでしょうが、熱量はほとんど届いていません。
ハビタブルゾーンとは、そのエリアに惑星があった場合、地表に液体の水が存在する可能性が高いゾーンのことです。

惑星の大きさは多いもので地球の5倍、小さいもので2倍。こういうのを「巨大地球型惑星」という意味で「スーパーアース」と呼びます。
ちなみに「地球型惑星」というのは、地表が岩石でできている惑星のこと。対語としては巨大な大気層を持つ「木星型惑星」があります。

22光年は宇宙の規模から考えると、ほんの隣という感じですが、もっとも近い恒星系のシリウスと比べると5倍離れています。

外宇宙航行能力のある機関というのは、本当に実現するんでしょうかね……。