昨夜の「コズミックフロント」は地球脱出。
地球があと75年で破滅するとしたら、人類はどうしたらいいのか、というテーマで部分部分を再現ドラマで見せつつ興味深くみました。
さて、地球が破滅する要因はというと、中性子星。
超新星爆発によって形成される星で、直径は10キロ程度だけど質量が太陽の2倍もあるため、重力が強大なのです。
その中性子星は普通は元々の恒星があった場所にできるものなのですが、爆発が偏ることによりものすごい速度で宇宙を移動しはじめるものがあることがわかってきたとのこと。
観測された中性子星は秒速500万キロという超スピード。ライフル弾の速度の1000倍だそうです。
物語では、あと75年でその中性子星が地球に近づいてきて、その強力な重力で地球はバラバラになるので、地球を脱出するという話。
しかし、70億の人類すべてが脱出できる方法はなく、箱舟となるのは直径6km、長さ24キロの円筒形の内壁を回転させ内壁に街を形成するという。重力がないと人が正常に発育できないというのが第一の理由。
そう、ガンダムで出てくるスペースコロニー。まあ、番組ではガンダムの設定のもとになった、ジェラルド・オニール博士の設定画像を使ってましたけどね。
移動手段は核爆弾を3秒に一回爆発させて、その衝撃波を受けて進むエンジン。これもガンダム世界では「核パルスエンジン」として使われてました(アクシズや5th ルナの移動で)
この船で移動できるのはたった25万人。誰が乗るのか、誰が選ぶのか、でものすごい反対運動が起こるだろうという予測。
さらに問題なのは、どこに行くか。
物語では第二の地球が見つかったことになっています。でも、データとしては液体の水がある地球型惑星だけど、本当にそうかどうかは行ってみないとわからない。一種のカケで行くことになっていました。
地球は近づいてきた中性子星(妖星ゴラスみたいな感じだった)によって、地表からあらゆるものが吸い上げられ、やがて地殻が裂け、バラバラの岩の塊となって、消滅します。
88年後、地球を旅だった宇宙船が目的地に到着。
ここから彼らは新しい星に降り立ち、文明を再建する重大な役割を持つというところで話が終わります。
実際にこんなことにはならないとは思うけれど、地球は月を形成したジャイアント・インパクトと、恐竜が絶滅することになった巨大隕石の落下という惨事を受けた経験があるので、ゼロというわけじゃないです。
まあ、今から心配することでもないですけど。
ヤマトはついに地球と直接交信ができるところまで帰ってきた。
しかし、銃撃を受けて重体になっている雪の容体は思わしくなく、往路でユリーシャが゛入っていたカプセルに入れて、なんとか地球まで持たせることにする。
そのころ、「幽霊」が艦内で目撃されるようになった。防衛軍の制服を着ている男……そんな噂を聞いた新見も目撃してしまう。古代守の「幽霊」を。
真田はコスモリバースシステムの調整をしていた。艦内にニューロンネットワークのようなものが張りめぐらされ、核となるところから波動が送られている……。論理的に考えて、真田はシステムの核が古代守の意識である、と結論づけた。
なんらかの手段を使って、死ぬまぎわに記憶を残したのだろう、と。
新見が「幽霊を見た」と伝えると「進みすぎた科学は、魔法と見分けがつかない、ということか……」と自分を納得させたようだった。
真琴と山本が結婚することになりパーティーの準備が進む中、、雪が目覚めたものの、死んでしまう。号泣する古代。しかし、真田にクルーには伏せておいてほしいと頼む。
そして結婚パーティーのころ、祝辞を終え、精神的にボロボロになった古代は雪が安置されているカプセルへ行く。出会いのこと、それからのこと、そしてやっと自分の気持ちに気づいたこと。それなのに「きみのいない地球に意味があるのか!?」
コスモリバースシステムの核となっていた古代守が「進、俺にできることはこれぐらいしかない……沖田さん、艦をお返しします」と、システムを作動させた。
システムが作動し、雪が生き返った。奇跡はおきた。
しかし、もう古代守の意識はなくなってしまった。
このままでは、地球に帰っても元の青い姿に戻すことができない。
真田が言う、「なぜだ! なぜ、今動かしたんだ!」
月軌道を超え、地球が目前となり、沖田艦長が「何もかもみな、懐かしい」の言葉とともに亡くなる。
その瞬間、コスモリバースシステムが再起動。
2199年12月9日。
宇宙戦艦ヤマトは地球に帰還。地球は元の青い姿を取り戻した。
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最終回です。
旧作で最も不可解だったのが、コスモクリーナーを作動させて酸欠のため亡くなった雪が、いきなり生き返るシーンでした。
一番最後のいいシーンなのに、それだけがひっかかっていたのですが、リメイク作ではコスモリバースシステムのしくみも含めて、うまく説明してくれています。
劇中で真田が言う「進みすぎた科学は、魔法と見分けがつかない」という言葉は、アーサー・C・クラークによる言葉。
さて、不思議に思ったのは、「コスモリバースシステム」というのは、誰かしら地球人の意識を核にしないといけないということ。
今回は死にかけていた古代守がいたので彼が核となりましたが、そもそも地球へ救済の手を差し伸べた時には、そういうことがおこることもわからないわけで、じゃあ、もし古代守がいなければ、「誰の記憶」を核にしようとしていたのだろうか。航海の途中で一人くらいは死ぬだろうから、死者だったら誰でもよかったのか?
そこがひっかかりましたね。
そして、最後にまさかの「完全新作 劇場版」2014年公開の告知。
いたいどんな話になるのだろう。