ファティマ第3の予言

オカルト系雑誌によく取り上げられるこの予言は、実際に起こったとされているキリスト教の「奇蹟」が元になっています。

ポルトガル中部の町、ファティマ。
第一次世界大戦が戦われていた1916年の春ごろから「平和の天使」と名乗る14-5歳の若者が、ファティマに住んでいた3人の子供(ルシア、フランシスコ、ヤシンタ)の前に現れて、祈りの言葉や礼拝の作法を教えていた。続いて翌年の5月13日に「聖母マリア」と名乗る婦人が現れ、毎月13日に同じ場所に会いに来るよう伝えた。

その際に聖母マリアから託されたメッセージのうちの一つが「ファティマ第3の予言」と呼ばれているものです。

聖母は大きくわけて3つのメッセージを語ったといわれています。

1.地獄は存在する。
2.第一次大戦の終わりと第二次大戦の勃発
3.ファティマ第3の予言

1917年10月13日にはマリアに会おうと1万人もの群衆が詰めかけていましたが、そこで太陽が急降下したり回転したりして、雨で濡れていた群衆の服を乾かすという現象が起こりました。集結した群衆を追い払おうとしていた軍隊もこの現象を見て、ただちに回心。
取材に来ていた新聞記者たちも体験し、新聞に載ったため有名になります。

フランシスコとヤシンタの兄妹は聖母の予言通り、まもなく病死しますが、残りのルシアは修道女となり、予言の内容を教皇庁に伝えます。

1930年に現地司教によってこの奇蹟は公認され、同じ年に時の教皇・ピオ12世はファティマに参詣する人々の贖宥を宣言。

寒村だったファティマはこれによって、聖地となります。

さて、第3の予言は聖母により「1960年になったら開示せよ」としていましたが、教皇ヨハネ23世はその内容を見て絶句し再封印します。さらに次の教皇パウロ6世も予言を読んで気絶したと伝えられています。

1981年5月にし修道士が「ファティマ第3の予言を開示せよ」という要求でハイジャックまでしてしまいます。

2000年5月、教皇庁はついに「ファティマ第3の予言」を公開しました。
それによると、「1981年の教皇暗殺未遂事件と冷戦の終結」だとしました。

しかし、これには大きな疑問が出ています。それは、

1.前の2つの予言よりもはるかに小さな事柄である
2.先の教皇がショックを受けて再封印するような内容ではない
3.第3の予言を知っているルシアが「それはほんの一部で、すべてではない」と提訴

ゆえに、開示されていない、「本物の予言」が存在するというのですがいったいどのような内容なのか気になるところです。