広末涼子の歌詞に見る文明の進化(大げさ)
広末涼子のセカンドシングル「大スキ!」(作詞/作曲は岡本真夜)は、1997年6月にリリースされ、50万枚を売り上げました。私的には「つい最近」のようなイメージのある曲なんだけど、もう15年前の曲なのね……。っていうか、この文章を書くときに、広末がもう32歳になっていること知り、時の流れをひしひしと感じておりありはべりいまそかり。
で。
この「大スキ!」の2番の歌詞です。
写真いっぱい撮ったね 「今すぐ見たいよお」
夕焼けの帰り道 予定変更
スピード写真に寄り道「一時間後です。」
あと1時間ドライブ ごめんね ほんとは
もう少し 一緒にいたかったんだ
とっても とっても とっても 大スキだから
ダーリン I like you ダーリン
ずっと ずっと ずっと そばにいたい
ダーリン I love you ダーリン
そうです。
読んでのとおり、この歌詞の世界にはまだデジカメがないのです。
そうか、1997年当時はそんなに普及していなかったのかな。
1994年にQV-10(画素数25万)が出て、「デジタルカメラ」というシロモノがあるということが世間に広がっていくきっかけになったんですが、その頃はまだまだ画素数も少なくて粗い写真でした。当時マックユーザーだった私はアップルからでたQuick Takeっていうのが欲しかったんですが、まだまだ高くて。今でいうコンデジ(当時はまだ一眼デジカメなんてなかった)タイプでも5万以上はしていたと思います。
私が初めて買ったのはオリンパスのCAMEDIAでした。
1998年の名古屋赴任のときには持ってたので、その前年、1997年には買ってたんだと思います。今調べてみると、このCAMEDIAが発売されたのは1996年、画素数81万、定価12万8000円とのこと。今は1000万画素越えが当たり前のようになってるので時代を感じますねえ……。それにしても、いくらなんでもデジカメごときに私が12万も出したとは思えないので(しかも当時はまだ前の婚姻中)、翌年以降、値段が下がってから買ったものだと思います。
それでも、デジカメはまだまだ高くて、パソコンやら先端機器が大好きな一部のオタクたちが話題にしていたという感じですね。まだ、一般には普及はせず、写真ならトイカメラやら「写るンです」のほうが使われてました。
デジカメが大きく普及したのは携帯電話に搭載されたからかもです。
2000年10月に当時のJ-フォンが出したシャープ製の携帯電話に初めて搭載され発売、翌年夏のキャンペーンで「写メール」という言葉をつけたところ超大ヒットとなり、以降、ほとんどすべての携帯電話にデジカメがくっつくことになりました。まあ、当時はおまけ程度の画素数でしかなかったわけですが、だんだんと本家デジタルカメラに追いつくくらいの画素数になってきて、コンデジだと今ではほぼ同等の機能を持っていると思います。
でもまあ、15年も経ってるんだから、このくらいの進化は当たり前なのか、などと考えてみたり。なんだかここ10年の時の流れが加速しているような気がするんですよね……。