火事の夢を見た。自分がいる家は燃えていない。

今の家族ではなくて、両親と窓から外を見ている。
そのときの自分は小学生くらいの姿だった。

少し離れたところでも火事で家が燃えていて、急いで家へ戻った。
うちは長屋みたいな感じなんだけど、その並びは燃えていなかった。うちの裏も同じような長屋だけど、その1列は家屋自体が完全になくなっていた。撤去されたというより、最初から立てられていない、更地のようだった。
その向こうの家が燃えていた。正しくは建築途中の家だ。

棟上げが終わってこれから外壁やら屋根をつける、というところだと思う。
窓から火事の様子をずっと眺めていた。
不思議と消化活動をしている人はいない。そうしたら向こうから黒い大きな犬がやってきた。
獰猛そうな犬で、牙をむき出しながら、こちらを見つけたらしい。もうスピードで走ってきて、眺めていた窓に向かって飛びかかってきた。急いで閉めようとしたら、その頭部が窓枠とサッシの間にはさまった。

親が猛烈な力で猛犬を頭を締め付けるように窓を閉めにかかる。

犬はひるむことなく口を開けて威嚇する。

僕は奥から五寸釘を持ってきて、その犬の目玉に打ち込んだ。

悲鳴をあげて犬は狂ったように燃えさかる家へ向かっていった。
やがてその家は燃え落ちた。

そんな夢を見た。