色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

ようやく読了。前作の規模が大きかったので、今回は長編小説といってもこじんまりとした印象。

高校生のときに仲良し5人グループの一人だった多崎つくるは、大学2年の夏に突然他の4人と絶縁され、グループから追放されて心に深い傷を負う。

16年経ち、初めて心から欲することができそうなガールフレンドに、その件を話すと「彼らに会って真実を知ったほうがいいと思う」とアドバイスされ、4人に会うための旅をする。タイトルの巡礼とはそのことであり、「色彩を持たない」とは、他の4人が名字に色のつく文字を持っていたところから。

村上春樹の作品によく出てくるテーマに「喪失と再生」があるのだが、物語の最後で主人公が再生したのかどうかが不明瞭なまま終わった感じがした。微妙な余韻だった。

村上春樹風味で書くと『わるくない。』

もしかしたら再読するたびに味が出るタイプの小説かもしれない。
読了後に少しあとに戻って読んでいる自分がいる。


GW

今年のGWはカレンダー通り。
3連休のあと3日出勤して4連休か……。
出勤する3日はけっこうがっつりと予定が入ってしまい、のんびりするわけにもいかないし。

去年、おととしと9連休だったので今年も休もうかと思ったけれど、お仕事お仕事。

読書はようやく村上春樹の新刊の半分過ぎまで。

困ったのが、最初にしおり紐を使おうと思って、紐がはさまっていた、読んでいた部分よりも後ろを開いたところ、なかばあたりに明かされるのキーワードが目に飛び込んできてしまった。
まあ、ミステリーでもないし、最後のネタばれというわけでもなかったけど、しおり紐はできれば前のほうにはさんでおいてほしい……。