世界の貨幣コレクション(12)
ボスニア・ヘルツェゴビナといえば、ユーゴ内戦でレイプなど民族浄化が行われた悲惨な歴史のある地域。
ユーゴスラビアはもともと「七つの国境、六つの共和国、五つの民族、四つの言語、三つの宗教、二つの文字、一つの国家」と呼ばれるほどの多様性があり、チトーのカリスマで統一されていたようなものだけど、彼の死去後分裂が始まり内戦となってしまいました。
五輪が行われたサラエボのスタジアムに墓が作られるなど、悲惨な歴史があります。
その中でも「ボスニア・ヘルツェゴビナ」はキリスト教圏とイスラム教圏のはざまにあり、民族がモザイク状になっています。もともとDNA的にはこのあたりに住んでいる人たちは「スラブ人」です。ロシア人と同じ種族です。しかし、宗教や文字によって「民族」に区切られてしまいました。
1000ディナール。
キリル文字とラテン文字が併記されています。
現在のボスニア・ヘルツェゴビナの貨幣は「兌換マルク」。2002年までドイツマルクと交換可能たった貨幣で、ドイツ経済下にあります。
そのほかは「平安時代の貨幣」。