宇宙戦艦ヤマト2199 第18話

亜空間ゲートが本当に使えるのか、偵察を出すことになったヤマト。
航空隊の篠原はその任務に志願する。管理衛星におきざりにされていたガミラスの戦闘機を使って。制限時間は3時間。それまでに帰ってこなければ、先を急ぐヤマトはゲートを使わず別の航路を使って進むことになっていた。

篠原の使うコールサインは「ソードスリー」。それは山本の兄が使っていたものだった。

一方、バラン星にはガミラスの主力艦隊が続々と集結していた。そこにゼーリック国家元帥が到着。観艦式が始まる。その真っただ中に突入した篠原は傷つきながらもゲートが使用できること、マゼラン側のゲートが使用可能であることを調べて無事帰還する。しかし、バラン宙域に1万隻以上のガミラス艦隊が集結していることもわかり、真田が別の航路を勧めるが沖田艦長は敵中突破をはかることにした。

バラン宙域ではゼーリックがデスラー総統が暗殺されたこと、それを隠し続ける中央政府を討伐するために帝都バレラスへ侵攻すると演説するが、その直後に暗殺されたはずのデスラーから通信が入った。暗殺計画は事前に察知され、死んだのは影武者だった。デスラーは次元潜航艇に身を隠していたのだ。暗殺計画はゼーリックが立てたものだった。それを暴露されたが、なおもガミラスのためだと演説を続けようとしたが射殺される。
ゼーリックを撃ったのは「ゼーリックの腰ぎんちゃく」と揶揄されていたゲールだった。
その最中にヤマトがゲートを使ってバランに侵入する。観艦式のため密集していたガミラス艦隊はヤマトを迎撃できない。火力を前方に集中し、波動防壁を使って突破しようとするヤマト。しかし、防壁が貫通され装甲の一部が破壊されたヤマトはそのままバラン星の大気へと沈没していった。

バランは事前の偵察で中心部に亜空間ゲートのパワープラントを持つ人工の星であることがわかっていた。ヤマトはバラン星内部を突っ切って、反対側のマゼラン側ゲート前に出現し180度回頭して、バラン星を波動砲で撃った。
普段はその衝撃を重力アンカーで吸収しているのだが、そのアンカーを切る。波動砲の反動で後ろ向きのままマゼラン側ゲートに入るヤマト。そして、その後、バラン星は崩壊しゲートは使用不能になった。星の崩壊にともなってガミラス艦隊は大混乱に陥る。

ヤマトは無事、大マゼランの目の前までたどり着いたのだった。

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旧作にはないエピソード。旧作ではバラン星は孤独の星であり、人工太陽が回っているという設定。ドメルが人工太陽をヤマトに落下させてとどめをさそうとするものの、ゲールの密告で「なぜバラン星基地を破壊するのか」とデスラーに言われたため計画は中止。そのタイミングでヤマトは波動砲を撃ち、人工太陽は結局バランに落下するという話だった。

「中間地点バラン星」という単語はヤマト世代には呪文のように心に刻まれている言葉だと思うが、ここを抜けて七色星団での決戦へ行くのはリメイク版も同じ。

リメイク版ではガミラス帝国内の政争、暗殺計画などを織り交ぜてより深みのあるストーリーになっている。